メッサーシュミットと言えば、第二次世界大戦中に4万機も生産され活躍した戦闘機メッサーシュミットBf109を思い出す飛行機ファンは多いはずだ。
しかし、敗戦国のご多分に漏れず、大戦中、実用のジェット戦闘機まで開発した優れた航空機工業も平和が訪れると解体され、戦闘機の設計者メッサーシュミットも航空機設計で生計を立てるわけがゆかなくなったのだろう。
戦後の一時期、こうした三輪バイクを作ったりしている。
日本の旧中島のラビットスクーターしかり、BMWのイセッタしかり、そしてこのメッサーシュミットしかり、航空機屋が設計するものは、どうしても空力に気を使ったものが出来上がる。
片側ヒンジで横に開く大型の密閉式フードはまさに航空機のキャノピーと呼ぶにふさわしいデザインである。
左右に2輪ある前輪、そして1つの後輪を動力で駆動する3輪形式で、このレイアウトはBf109戦闘機の尾輪式の接地点とジオメトリー的には共通といえるだろうか。通常の3輪車と言えば前が1輪、後ろが2輪のレイアウトが多く、地上を走行する車両にはあまり見ない3輪形式だが、デフが不要といった構造簡略化のメリットがあろうかと思う。
戦闘機メッサーシュミットほど量産されることもなく、今では愛好家の所有するマニア向けのアイテムになっているようだ。
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