2011年6月8日水曜日

コンドーム自販機

 
今でもあるのだろうが、昭和の時代、あまり昼間目立たないところとか、薬局の片隅にコンドームの自動販売機が設置されていた。
大体スペック的にはこの大きさで、明るい家族計画などのコピーが書かれていたのを記憶している。
このことからして望まない妊娠を避けるバースコントロールがメインの目的であったのは明らかである。
そこが、ちょっとエッチを純粋に楽しみたい、というのが表に出ていて気恥ずかしく、売買に際して人を介さない自販機が成り立っていた一つの要因でもあるのだろう。
ところが1987年に神戸で日本初のHIV患者が確認されると、コンドームはHIV感染を防ぐためという大義名分を得て、生セックスは危険ですとばかりに、医薬品同等な扱いをうけて、以前とは比較にならないほどメディアにも登場、子供も知っている社会的認知度の高い商品となった。
これ以前では、コンドーム自体がコンチャンだとかコンドーさんといった隠語、あるいはスキンだとかサックだとか呼ばれることが多く、11PMならいざ知らずNHKの番組でコンドームという言葉を聞くことすら、ほとんど無かったように記憶している。
こうして今では、性教育の場でも堂々と取り上げられ、実物による正しい付け方までが指導の対象となる時代においては、薬局薬店はおろかコンビニ、スーパーでも売られている。
が、やはり人前で買うのは、ちょっとはばかられる商品ではあるだろう。まだ自動販売機は完全に世の中から消えてはいないようだ。
もともと夜間利用の多い商品であろうから、自販機であれば人通りのない時間帯にこっそり買えるというところがミソなのだが、夜こっそり買った経験も、人目をはばかりながら買いに来ている人も、あまり見たことがない。
果たして、こういった販売機で月にどのれくらいの売り上げがあるものなのだろうか?コカコーラのように商品を補充している光景も見かけない。
今日、コンドームはネット通販が最も得意とするジャンルではないかと思うのだが、ネット通販を使わない人種用なのかも知れない。
 

0 件のコメント: